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前回の続きで、甲状腺機能低下症の患者さんの愁訴の治療について、ご報告します。 患者さんは、のぼせ、冷え、腰痛、こりなど色々な愁訴を訴えていました。しかし、甲状腺機能低下症の患者さんととらえるのではなく、肝腎陰虚証の患者さんと考えると、こり・頭痛・熱症状など頭項部の症状と、腰や足の痛みだるさなど腎の支配領域である人体下部の症状に、二分されるいることが判ります。これは、肝と腎の病が重なった肝腎陰虚証という兼証の一般的な特徴です。 治療は、まず体表の症状を改善するために、平肝降逆といって、肝陽の亢進を鎮める肝の治療から始めました。肝陽の上亢が治まってからは、肝陰と腎陰を滋養する治療に切り替え、のぼせの原因が生じないよう配慮して治療しました。 甲状腺機能低下症の患者さんの鍼灸やビワ温圧による治療結果は、下記の表や、グラフの通りです。自覚症状を表す数値の変化に示されるように、患者さんの自覚症状は随分改善してきました。 しかし、過度の緊張で肝陽が亢進したり、過労が続いて腎精が傷つけられると、まだまだ、病態がもとに戻る可能性が充分考えられます。前回の診断のところで解説しました通り、根本原因は、腎精不足にありますので、今後も滋補腎精といって、腎精を補っていく治療を根気強く続ける必要があります。 【鍼灸治療経過】 表の数値は、患者の症状の辛さを、絶対値で6段階にして示したもの。 5:耐え難い、4:強度、3:中等度、2:軽度、1:ほんの少し、0:症状なし 東洋医学について、もっと知りたい方は、三砂堂漢方伝統医学研究室をご覧下さい。 |
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