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今回ご紹介しますビワ温圧と鍼灸の臨床報告は、慢性の腰痛と足の痛みの患者さんです。 主訴は、@腰痛 A下肢外側の痛み です。 15,6歳のころに左足関節の捻挫をして以来、習慣性になり、捻挫の左足をかばうようになりました。50歳頃、仕事場で足を冷やしたことがきっかけとなり、腰痛や足の外側が痛みが出始めました。整形外科で診察を受けたところ、坐骨神経痛と診断されました。 それ以降20年間腰痛を患っており、医療機関や整骨院にも通っていましたが、今年になって右側の坐骨神経に沿った痛みが強くなってきました。 【東洋医学的診断】 東洋医学的に診ますと、この患者さんは腎陽虚証による腰痛と診断できます。腎陽虚証は、腎陽(命門の火)が衰弱した状態で、身体を温める働きや水分代謝機能が失調するのが特徴です。この患者さんの場合も、足腰が冷えてだるさや痛みが起こっていましたし、慢性の下痢もみられました。また、膝から下が、かなり浮腫んでいて、水分代謝障害からの粘着性のある痛みも出ていました。 黄膩苔や紅舌など熱所見も一部みられますが、これは、患者さんが神経質な性格で、ストレスが掛かると肝の高ぶりが生じて、そこに腎陰の不足も加わり、時々虚熱が発生するためのものです。 舌質:紅、舌苔:黄膩、舌下絡脈+、脈状:浮取りやや弦、中〜沈取り滑、自汗、腰冷 弁証名:腎陽虚証 【東洋医学的治療】 東洋医学的な治療は、督脈の兪穴である命門穴と任脈の丹田に位置する関元穴を使って、腎陽を補いました。これらに腎経の原穴と背兪穴である太谿穴と腎兪穴を組み合わせることで、温補腎陽の効果を出します。さらに、陰陵泉穴と水分穴を加えることで、水腫に対する利水行湿を行っていきました。 この治療により根本的な腎陽虚の体質を改善しながら、同時に膀胱経や胆経といった経絡の停滞を疎通させて、痛みを除いていききました。 治法:温補腎陽、陰陽行水 【治療効果】 52日間で16回、ビワ温圧と鍼灸の治療を行いました。まず最初に腰痛が改善し、その後、約1ヶ月間をかけて足の痛みがで和らいでいきました。 その後も1ヶ月間秀2回ペースで治療を続けましたが、痛みもほとんどなくなり、症状の再発も診られなかったので、治療を終えました。 以下の表とグラフは、この腰痛患者さんの治療経過を表したものです。ご覧下さい。 表の数値は、患者の症状の辛さを、絶対値で6段階にして示したものです。 5:耐え難い、4:強度、3:中等度、2:軽度、1:ほんの少し、0:症状なし 患者さんのご自宅から当院まで、坂道で1Km以上あり、当初は歩行による通院を不安がっておられました。しかし、治療終了間際には、最初の半分以下の時間で通院できるようになりました。 東洋医学について、もっと知りたい方は、三砂堂漢方伝統医学研究室をご覧下さい。 |
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